MATERIAL 取扱い材料及び材料特性一覧

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弊社で取り扱い実績のあるものを中心に、代表的な材料の機械的特性や特徴・成分などをまとめましたので、是非ご活用頂ければ幸いです。また、一番下の欄には取扱表面保護シートの一覧を表記していますので、ご要望に沿ったものをご指示頂ければ対応いたします。

STEEL 鋼板

電気亜鉛めっき鋼板(SEHC,SEHD,SECC,SECD)

電気亜鉛メッキ鋼板は、電気メッキによって鋼板の表面に亜鉛をつけたもので、ボンデ鋼板、シルバートップ、ジンクライト、エクセライト、ジンコートなどの各社の商品名でも知られます。
表面処理鋼板の中で、最も市場に出ているのが電気亜鉛めっき鋼板です。めっき槽に鉄をつけて電気を介して亜鉛をめっきする方法で、耐食性に優れ防錆効果があり表面の粗さが均一で塗装(塗膜)との密着性も高い。電化製品やコピー機の内部の鉄板などで、塗装せずに生地の状態で使用することもあります。

冷間圧延鋼板(SPCC,SPCD,SPCE,SPCF,SPCG)

冷間圧延鋼板もしくは冷延鋼板の規格は、加工用途に応じて5種類の板材が規定されています。一般用のSPCC、絞り加工用のSPCD、深絞り加工用のSPCE、非時効性深絞り用のSPCF、非時効性超深絞り用のSPCGの5品目です。鋼材としては、低炭素鋼に相当し、板厚は標準寸法として、0.4mmから3.2mmのものがあります。柔らかく成形性・加工性のよい鋼板のため、非常に多くの用途で使われています。
特に絞り加工の自由がきく鋼板としてはトップクラスの性能を持つため、板金や曲げ・絞り加工によって様々な形状に仕上げることが可能です。

熱間圧延軟鋼板(SPHC,SPHD,SPHE,SPHF)

熱間圧延鋼板はインゴットを高温状態で圧延され、表面に酸化物が付着していて見た目が黒く皮膜を帯びた状態になっており、冷延材に比べ製作工程数が少ないので鋼板の種類の中では一番安価な材料です。一般に曲げ、絞り、深絞り材として使用され、規格上、熱間圧延軟鋼板の「軟鋼」という言葉から想像がつくとおり、炭素量が少なく加工硬化もない軟らかいタイプの鋼になります。この鋼板は別名、黒皮と呼ばれたり、ホットと呼ばれることもあります。前者は酸化によって黒皮、もしくはスケールと呼ばれる酸化膜で覆われていることに由来します。表面が黒く見えるのはこのスケールのせいで、プレス加工用の鋼板は酸洗によってこの酸化膜を除去して用いることが多いです。

一般構造用圧延鋼材(SS330,SS400,SS490,SS540)

一般構造用鉄鋼材の中で、最も使用頻度の高い材料はSS400で、材料記号の数字部分は下限の引張強さを示し、引張強さが400~510N/mm2の低炭素鋼です。ほとんどの場合、キルド鋼から作られ、板厚が50mmを超えないのであれば溶接性についても特に問題のないレベルです。これ以上の厚みのある場合は、溶接構造用圧延鋼材(SM材)が用いられます。常温から中温域(350℃)まで安定しているため、この温度帯域でよく使用されます。SS400の炭素含有量については、JIS規格には規定がありませんが、おおむね0.2%前後のものが多く、低炭素鋼といえます。

AL アルミニウム

純アルミニウム(A1050,A1070,A1100)

1000番台の番号が付いているアルミは99.5%以上がAL成分で出来ています。アルミの純度が高いだけに、加工性や熱伝導性、電気伝導性には特に優れていますが、強度が低い為、構造材料には適していないとされます。したがって、用途としては機械的強度がそれほど必要ではない部材や部品、家庭用品や電気器具などに使われます。アルミの中でも熱処理をせずに用いることの多い非熱処理型の材料です。
他のアルミ合金と比べても、溶接性・耐食性・電気伝導性などに優れる反面、強度が落ちますので常温であっても構造用の材料としては不向きです。

アルミニウム合金(A5052,A5056,A5083)

アルミニウムは非鉄金属の代表的な材料の一つで、通常は純アルミニウムか、アルミニウム合金として使います。この種類としては、製法から「展伸材」と「鋳物材」に分けることができます。前者の展伸材とは、板材、条、棒、線、管、形材、鍛造品や箔の形状のものを指し、アルミニウムとその合金のほとんどはこの展伸材と言われるものです。5000系のアルミ合金は、アルミの中では最もよく使われる合金と言われ、耐食性・成形性のほか、溶接性もよく加工や工作に向いた材料です。成分にMg(マグネシウム)を添加したもので、含有率は0.5~5%と幅が広く、その比率に応じて性質の幅も広い材料です。溶接性に優れたアルミ合金で、アルマイト処理で装飾に優れた表面にも仕上げることができます。Mgの添加量を多くすれば、強度は上がる反面、一定以上になると応力腐食割れの危険性があります。非熱処理型のアルミ合金の中では最も強度の高い種類のアルミもこの5000系に入っています。

Cu・BSP

タフピッチ銅(C1100)

タフピッチ銅は展延性や絞り加工性・耐食性・耐候性に優れた純銅で、Cu純度は99.90%以上です。純銅の中では無酸素銅ほどの純度はありませんが、高い導電率と熱伝導率を誇ります。
ただ600℃以上に加熱すると、酸素と水素が反応して銅内部で水蒸気となり、亀裂を生じさせる水素脆化を起こすため、還元雰囲気での高温加熱や溶接、はんだ、ろう付けには向きません。

脱酸銅(C1201,C1220,C1221)

前述のタフピッチ銅の持つ水素脆性の対策を行った純銅で、りんで脱酸を行ったものを特に「りん脱酸銅」と称呼します。タフピッチに比べて導電率は劣りますが、りん(P)が残留しているために酸素が除去されており、加熱しても水素と反応して内側から水蒸気が生成されません。このため水素脆性を起こさず、耐熱性もやや向上しています。一般に180~200℃で軟化します。C1201はりん脱酸銅の中では最も電気をよく通します。銅純度は99.90%以上になります。

無酸素銅(C1020)

酸素をほとんど含まない純銅で、酸素量が0.001%から0.005%とごく微量に抑えられています。純銅の中でも最も純度が高いタイプです。電気管用については4N以上、99.96%以上の純度を持ちます。合金と違って添加元素がないため、銅がもつ導電性、熱伝導性、加工性のどれも高いレベルにありますが、反面、強度には劣ります。同じ純銅でもタフピッチ銅とは違い、高温加熱しても水素脆化を起こしません。電子・電機機器、ブスバー、熱交換器や化学工業用など幅広く使用されています。

黄銅(C2600、C2680、C2801)

一般には真鍮とも呼ばれ、最も使用量が多く、また種類も豊富な銅合金で、銅と亜鉛のCu-Zn系の合金に、さらに添加元素を加えて特性を向上させた金属材料です。主に亜鉛が20%以上のものをいい、一般板金加工用材料として市中品で豊富な板厚サイズがあり、板素材として広く流通しています。耐食性は亜鉛の量が15%程度までは銅とほぼ同じレベルですが、これ以上亜鉛を添加すると徐々に低下していきます。また黄銅に特徴的な現象として、「置割れ」というものがあります。冷間加工などをした黄銅を安置しておいただけで、知らない間に割れが発生しているというもので、冷間加工時の残留応力が原因と言われています。またこの現象と腐食が強く関連しており、応力腐食割れの一種であるとされます。内部応力の除去と腐食を防ぐことがポイントです。

SUS ステンレス鋼

オーステナイト系ステンレス(SUS304,SUS309S,SUS316)

代表鋼種には18-8ステンレス(18クロム-8ニッケル)ともいわれるSUS304があります。オーステナイト系のステンレスは、冷間加工だけで硬化し、熱処理を行っても硬化せずに、かわりに軟化します。このオーステナイト組織は、熱処理の状態では磁性はありませんが、冷間加工では少しの磁性を見せます。こうした加工後でも磁性がないものもあります。クロムとニッケルの含有量が多いことから、耐食性・耐熱性または低温じん性にも優れます。ただ、焼入硬化性が無い為に強さや硬さの面では他種に劣る部分や欠点もあります。ただ総じて優れた性質を発揮するため、用途や利用領域が広く添加元素のバリエーションも豊富で、多種多様なステンレスの種類があります。

マルテンサイト系ステンレス(SUS403,SUS410,SUS440A)

代表的な鋼種として、13Crステンレス(13クロム系ステンレス)があります。
マルテンサイトの最大の特徴は、他の鉄鋼材料のように熱処理(焼入れ)をすることができ、この焼入れによってマルテンサイト組織が生じて硬化させることができます。マルテンサイトの組織自体は、硬くて脆い性質をもちますが、焼き戻しによって強度や硬さをさらにあげることができます。この系統のステンレスは組織が変態するという特色があるため、熱処理によって硬化させて利用されています。
ただ、一般の熱処理ではクロムが炭化して黒く・もろくなってしまうので、通常は窒化熱処理をします。

フェライト系ステンレス(SUS430,SUS434,SUS444)

代表的な鋼種として18Cr(18クロム系ステンレス)と呼ばれるSUS430があります。一般にはマルテンサイトよりクロムの含有比率が高い鋼種で、耐食性はオーステナイトよりは劣りますが、マルテンサイトよりは高いです。溶接性も良好で軟質で延性に富んだ材料でもあります。フェライト系は熱処理を行ってもマルテンサイトのように硬化はしません。フェライト生成元素であるCr、Mo、Siなどが適度に調整されているため、高温下でもフェライトのまま存在します。ニッケルを含有していないことから安価で、13クロム系ステンレスより耐食性がよく、他の鋼種よりも加工し易い特徴があります。

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